2018.06.22
こだわりの手作りみそせんべい
今回は大和西大寺駅から徒歩約10分、奈良市二条町にある手作りみそせんべいのお店「横田福栄堂」さんを訪問しました。
お店の外観です。
そしてお店の看板商品、みそせんべい。
横田福栄堂さんは創業昭和26年4月、設立は昭和46年10月で現在のご当主で三代目。昭和36年から現在の場所でみそせんべいをはじめ様々なお菓子を製造・販売し続けておられます。
ところで先ほどからせんべい、とご紹介していますが、横田福栄堂さんのみそせんべいは一般に思い浮かべるようなお米のせんべいではありません。小麦粉や卵を使ったいわゆるカステラ生地のせんべいです。
先ほど写真を上げましたが、
商品の中でも特にこだわりをもって大切に作っておられる五徳みそせんべいについて詳しく紹介をしてまいります。
みそせんべいにおいて特に大事なのは何といってもみそ。初めにこの五徳みそについて説明させていただきます。
五徳みそとは中国から伝来し、古くから奈良を中心とした周辺地域で作られていたみそのことです。原材料は米、大豆、塩。米こうじを大豆の約1.8倍使用する多こうじタイプのみそです。
五徳というのは
①郷土の味を伝える徳(古くからの奈良の味)
②自然を生かして作る徳(自然の温度で醸造)
③ゆっくりと時間をかけて作る徳(醸造期間2年以上)
④塩分控えめである徳(塩分約10%)
⑤安全な食品である徳(無添加、国産原料)
を表しているそうです。
奈良時代みそは王城の地でなければ作れないものでした。天平時代に唐で学んだ遣唐使が平城京に帰朝し、末醤(当時のみそ)をつくり朝廷の許しを得て全国に送り出したのが起源といわれています。
そしてまたこの奈良の地でみそづくりが市によって推奨され、その流れの中で2代目ご当主がみそせんべいを開発されました。
このせんべいに使われているみそは前回紹介させていただいた井上本店さんで長い時間をかけて特別に熟成されたみそだそうです。
普通のみそよりずっと濃い色をしていて、数歩離れていてもとても美味しそうな香りが漂ってきます。この味噌を使ってできた生地がこちら↓↓
すでにしっかり色がついています。
丸い型で焼かれた生地は柔らかなうちに半分におりたたまれます。型はせんべいの表面滑らかさを保つために毎回拭き、上に載せる海苔も一つずつ手作業で行うこだわり。この丁寧な製法がみそせんべいのおいしさを支えています。
こうして完成したみそせんべいは熱が冷めたら包装され、私たち消費者へ届きます。
食べた感想は…
みそがしっかり聞いていておいしい!海苔との相性も抜群です。パリッという歯ごたえもあって飽きないおいしさです。
横田福栄堂さんのせんべいは店頭の他お土産屋さんやホテル・旅館などでも買うことができます。
気になった方は是非是非食べてみてくださいね。